2025.04.30

こどもの未来応援基金 「義務教育終了後所属のないこども」のひきこもり長期化防止事業報告

●「義務教育終了後所属のないこども」のひきこもり長期化防止事業
【事業概要】
〇目的
新型コロナの影響で修学・就業に向けたトレーニングの機会を喪失したひきこもり状態
にある「義務教育終了後所属のないこども」に対し、就業体験を行い、本人の適性や希望
に見合った進路選択の機会を提供し、ひきこもり状態の長期化を防ぐ。
〇対象者
子どもの第３の場でぃんぐるの利用者であり、修学・就業していない引きこもり状態に
ある「義務教育終了後所属のないこども」で取り組みに参画する意志のある者
〇実施方法
フードパントリー事業及び福祉系イラストバンクにおいて就業トレーニングを実施。
【事業内容詳細】
➀「フードパントリーみんなのれいぞうこ」運営に参画する就業トレーニング
「フードパントリーみんなのれいぞうこ」では、現在登録世帯520世帯、1日平均利用
世帯数67.3世帯と毎日多くの利用がある。その運営のためには、食品の運搬、計量や袋詰
め、衛生管理、品出しや利用者の対応等、多岐にわたる作業がある。作業は、人と接する
ことなく従事することができる業務から利用者対応といった業務まで、個々人の状況に合
わせながら参画することができる業務が多くある。フードパントリー業務に専従する職員
の助言を受けながら個々人のレベルに合わせて就業トレーニングを行うことができ、ま
た利用者と対面する作業の中ではとくに、自分の力が社会の中で役立つ経験を積むことが
できることから、その後の一般就労や福祉就労へとつなぐ足がかりとなる。
②福祉系イラストバンク運営に参画する就業トレーニング
「福祉系イラストバンク」は、療育現場や介護現場等で活用できるイラスト素材をタブ
レット等で作成し、専門職に無償で提供する当法人が立ち上げたWebサイトである。
https://dingring.art/
イラスト作成は、線画、着色、素材作成と複数の業務に分かれており、在宅・居場所と
自分の好きな場所で取り組むことができ、またイラスト作成などの経験がない者でも簡単
な作業から取り組むことができ（徐々に高いレベルの作業を行えるようになる）、個々人
のレベルに合わせながら、自分なりの方法で社会に参画することができる。イラストバン
クは多くの専門職が活用しており（新しいイラスト作成の依頼も多い）、その作業を通じ
て社会の中で自分の力が役立つ経験を積むことにより、その後の一般就労や福祉就労へと
つなぐ足がかりとなる。
【事業実施結果】
・本トレーニングのために外出して取り組んだ参加者数及び延べ日数
参加総数 6名（内、実際に従事できた人数5名）
延べ日数 99日
・「福祉系イラストバンク」への登録イラスト数 130点

https://tamakinaso.net/news/wp-content/uploads/2025/04/9e78edc7f8deb4e0261bb9fc708e94ed.pdf